着磁、磁場配向、電磁石など磁石製造に関わる磁場発生装置の専門メーカー

着磁とは

着磁とは

 成形後の永久磁石はまだ磁気を帯びていません。この磁気を帯びていない永久磁石に磁気を印加することを「着磁」といいます。永久磁石を着磁するには、永久磁石の外から強い磁界を与える必要があります。
 この着磁に必要な磁界の強さは、磁石素材の特性によってそれぞれ異なります。磁石材料は、どれだけ強力な磁界をかけても、それ以上磁力が強くならない限界点=飽和点があり、この飽和点まで着磁することを「飽和着磁」といいます。 着磁を行う着磁装置には、適切な「飽和着磁」が行えることが求められます。 
 着磁装置の構成は大きく分けて、電流から強力な磁場を発生させる「着磁治具」と、その治具に電流を供給する「着磁電源」が必要です。また、着磁装置の種類は磁場の発生方式によって異なり、瞬間的に磁場(パルス磁場)を発生させる「コンデンサー式」と、連続的に磁場(静磁場)を発生させる「電磁石式」があります。

パルス電流方式

永久磁石に瞬間的に強力な磁場を発生させ着磁する方式です。着磁対象となる製品に応じて、コンデンサ式着磁電源と着磁治具を組み合わせて用います。

コンデンサ着磁電源

商用電源より着磁電源に搭載された大容量コンデンサに充電し、その蓄えた電荷を瞬間的に放電して、着磁治具に大電流が流れると、強い磁界が発生します。

着磁治具

着磁治具の選定は、必要な極数よって異なります。一般的には、N/Sの単極(2極)着磁であれば「着磁コイル」、より複雑な多極(4極以上)着磁が必要な場合は「着磁ヨーク」を用います。

静磁場方式

 磁性材料の芯にコイルを組み合わせた電磁石を用いて、連続的に静磁場を発生させます。必要な磁界強度と均一度などのご使用条件に応じて、カスタムメイドで電磁石を設計します。